「外四つ」について

「外四つ」とは、相手に両差しを許し、かつ両上手を取った状態のことを指します。通常、外四つの状態は相手に懐にもぐられているため不利であることが多いのですが、私はこの「外四つ」という体勢が好きです。両上手を取って片方の上手から捻り気味に振りつつもう片方の上手から放り投げたり、差し手を殺して浅い両上手のまま寄り切ったり、というような通常の有利不利を体格差で無理やり覆すような相撲が取れる力士は魅力的だと思います。

とはいえ、外四つでも満足に相撲が取れる力士はそう多くありません。相当体格に恵まれていなければそもそも二本差された際に両上手を取ることができませんし、たとえ体格が十分でも四つ相撲が苦手では、やはり外四つで十分に戦うことができません。たとえば、曙は身長204cm、体重200kgオーバーという規格外の体格を持つ力士でしたが、突き・押し相撲が中心なため(安全に勝ちに行くために相手を捕まえることはよくありましたが)、外四つで相撲を取っている姿はあまり記憶にありません。

個人的に外四つで強い(強かった)記憶があるのは、貴ノ浪琴ノ若把瑠都あたりです。いずれも身長190cmを超える大型力士ばかりですね。貴ノ浪はどちらかというと両上手を取るというよりも差し手を両方抱えて極め出すor小手に振るような相撲が多かった気もしますが、琴ノ若は二本差されながらも水入りに持ち込んで高見盛を破った取り組みを、把瑠都は潜り込もうとした嘉風を下に叩きつける様に投げた取り組みをそれぞれ憶えています。

最近だと栃乃若芳東琴欧洲あたりは体格的にも取り口的にも外四つ適正があると思うのですが、残念ながら今のところ外四つで相撲を取っている姿は記憶にありません。積極的に狙うようなものではありませんが、機会があったら是非両上手からの取り口を見せてもらいたいと思います。


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