相撲観戦記 平成22年 夏場所


総括

今場所も先場所同様白鵬の強さが際立った場所でしたが、ほかにも見るべき部分はありました。

まず、今場所予想以上の活躍を見せてくれたのが北太樹白馬。どちらも自己最高位で苦戦が予想されましたが、北太樹は琴光喜を破る活躍を見せ、勝ち越しこそ逃したものの7勝。白馬は動きの良さを最大限に生かして10勝。どちらも来場所以降の活躍が期待されますが、白馬はもう少し真っ向からぶつかっていく姿勢を持ってもらいたいです。

そのほか平幕では阿覧が好調でしたが、上位と総当りの来場所はまた雑な相撲を取って春場所のような大負けを喫するような気がします。

稀勢の里はなんとか8勝しましたが、今の魁皇に負けているようではまだまだ大関は遠そうです。もうちょっと苦手な相手ととるときに工夫をしてほしいですね。

十両では武州山が意外な活躍を見せました。このまま幕下一直線かと思いましたが、意外と自力はあるようです。


八日目

嘉風(掬い投げ)豪栄道 嘉風が先手を取って突っ張る。豪栄道も応戦するが嘉風が常に先に動き回りながら流れの中で左を差して相手の横に付き、寄り立ててからの左掬い投げで転がした。豪栄道はまだ動き回られると苦しいようです。

徳瀬川(外掛け)旭天鵬 両者すぐに右四つ左上手、徳瀬川上手がいったん上手を切るが旭天鵬もすぐに上手を引き直す。しかしこの上手はやや深かったために上体が起きてしまい、徳瀬川はじりじり寄りながら、旭天鵬が左に逃れようとするところを右外掛けで転がした。徳瀬川、今日は勝ちましたがあまり足癖に頼りすぎないほうがいいのでは。

豊響(押し出し)黒海 豊響が当たり勝って一方的に押し出し。今日はいい時の豊響でした。

栃ノ心(吊り出し)白馬 両者すぐに右四つ左上手、白馬が一度上手を切るが栃ノ心がすぐに上手を取り直すと強烈にひきつけて吊り出し。白馬にはもっと正攻法の相撲を取ってほしいものです。


七日目

玉乃島(押し出し)光龍 玉乃島が立会いから一方的に突き放し、何もさせずに押し出し。玉乃島はまわしにこだわらずに前に出たのが勝因でしょうか。 

臥牙丸(寄り切り)栃乃洋 臥牙丸が立ち会いに体を丸めてぶつけ、左をおっつけながら前進すると栃乃洋は思わず右を抜く。臥牙丸はすぐさま左を深く差し、栃乃洋の土俵際の突き落としにも動じずに寄り切った。栃乃洋は勝つためには真っ向から向かわずに行くべきだったかもしれません。

徳瀬川(下手投げ)阿覧 立会いすぐに右四つ、両者十分に両まわしを引きつける。一呼吸置いた後徳瀬川が右外掛けをかけながら強引に出るが、阿覧は左から降って残すと上手投げを打つ。しかし徳瀬川はこれをこらえて下手投げで返すと阿覧が先に落ちた。徳瀬川の外掛けは余計でした。

時天空(上手出し投げ)豊響 時天空が左で張って豊響の出足を止め、右を差し左で上手を引く。豊響はそれでも左をおっつけながら出ようとするが、時天空は出ようとする豊響の足を脅かしながら体を開いて上手出し投げ。豊響はもっと頭を下げて張り手が利かないような立合いをすべきでした。

日馬富士(押し出し)鶴竜 日馬富士が良く踏み込んで一方的に押し出し。大関候補の鶴竜もここ数場所はやや停滞していますね。相撲内容を覚えられてしまったのでしょうか。

豊ノ島(掬い投げ)魁皇 豊ノ島が立会いすぐに二本差し、少し寄り立ててからすぐに左から掬い投げ。豊ノ島はもっとこういう自分の背の低さを生かした相撲をとるべきだと思います。


四日目

玉乃島(寄り切り)栃乃洋 両者すぐに左四つ、玉乃島がすぐに右上手を引いて外掛けを放ちながら出るが、栃乃洋は左に動きながら残して右で玉乃島の左手をつかむ。しかし玉乃島はそれを振りほどき、左で下手を取ると寄り切った。栃乃洋も以前ほど左差しが通用しなくなってきましたね。

嘉風(引き落とし)徳瀬川 嘉風が低く当たって起こしておいての引き落とし。奇麗な一連の流れでした。

豊響(押し出し)隠岐の海 豊響が立合いから隠岐の海になにもさせずに押し出し。豊響はいい相撲でしたが、隠岐の海の覇気のなさはややきがかりです。

玉鷲(寄り切り)黒海 玉鷲が立会いすぐに右上手、黒海に上手を与えずに寄り切った。玉鷲はなぜ上手を取りにいったのでしょうか。

栃ノ心(寄り切り)琴光喜 立会い栃ノ心がすぐに右四つ左上手、琴光喜も上手を取りかけるが栃ノ心は右の差し手を返して防ぐと、左上手投げで崩してから寄る。琴光喜も巻き変えようとするが果たせず、栃ノ心が寄り切った。栃ノ心は強くなりましたね。

把瑠都(掬い投げ)栃煌山 把瑠都が突き放そうとするが果たせず引くと、栃煌山が押し込みながら右上手を引く。しかし把瑠都も左下手を引いて栃煌山の動きを止めると、右上手も引いて寄り、最後は左からの掬い投げで仕留めた。把瑠都も星は上がっていますが、まだ万全とはいいがたいようです。

白鵬(寄り切り)豊真将 白鵬が右で張って豊真将を起こすと、豊真将を良く見て押し出した。今場所も安定していますね。


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