相撲観戦記 平成21年 名古屋場所
十三日目
霜鳳は猛虎浪を右四つがっぷりに組みとめ、左上手を切って寄り切った。
春日王は玉乃島を立会いの変化で破って勝ち越し。玉乃島は下を向いたままの立会いが良くなかったでしょうか。
朝赤龍は武州山相手に2本差し、相手が無理やり決めて出ようとするところをタイミングよく引き落とした。武州山は下半身の強化が望まれます。
把瑠都は翔天狼に両回しを許したものの胸を合わせ、高々と持ち上げつり出した。
阿覧は栃煌山に引いたところを突け込まれ土俵際まで押し込まれたが、身をかがめながら凌いで両回しを取ると今度は栃煌山のほうに攻め手がなく、最後は阿覧が強烈に引き付けて寄り切った。
稀勢の里は鶴竜を徹底的に突き放し、一方的に押し出した。稀勢の里は関脇で始めての勝ち越しです。
安美錦は琴光喜相手に激しく当たってすぐ左に動いて間髪居れずに出し投げを打つと、琴光喜は土俵を飛び出した。
魁皇は岩木山を得意の左四つに組みとめ、右上手をがっちり引くと上手投げで崩しながら寄り切った。ここ数場所はなんだかだでずっと勝ち越してますね。
朝青龍は日馬富士相手に先に左上手を取って寄る。日馬富士は堪えたものの、朝青龍は今度は豪快に吊り上げると、豪快の櫓投げで仕留めた。
白鵬が琴欧洲相手に踏み込んで右を差し、左で上手を引く。琴欧洲は上手が取れないままおっつけながら出るが、白鵬は左に回りこんで残すと両回しを引き付けて逆襲。琴欧洲も良く残したが最後は白鵬が上手投げ転がした。
三日目
普天王が時天空の足技失敗に二本差して出て行ったが、時天空はよく回り込んで残し、頭四つの体勢に持ち込むと、最後は蹴返しで決めた。普天王もまだ若いのにすっかり幕内下位に定着してしまいましたね。非常にもったいないです。
垣添は栃乃洋相手に左四つ、右で浅く上手を取り、栃乃洋に得意の左を十分に差させずに出えていくが、土俵際で栃乃洋が突き落とすとバタリ。
栃ノ心は雅山のいなしにも決して左前褌を話さず、最後はその左下手から放り投げた。栃ノ心はまだまだぎこちない捌を見せていましたが、内容はよかったんじゃないでしょうか。
琴欧洲は豪栄道相手にすぐ左上手、少し寄られたものの落ち着いて凌ぎ、少し寄り返してから上手出し投げで崩して、右上手を引いて寄り切り。今場所は体の切れもいいようですし、期待できそうです。
阿覧は日馬富士に土俵際まで押し込まれたが、土俵際で頭を抑えるようにはたき込むと勢いあまった日馬富士は土俵の外へ。日馬富士は五日目にして昇進が絶望的となってしまいました。
朝青龍は豊響のあたりを問題なく受け止め、二本差して寄り切り。なんだかんだでこの人もまだまだ強いですね。さすがに全盛期の力はないですが……
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