相撲観戦記 平成21年 春場所


十五日目

最高位前頭4枚目、幕内での勝ち越しが全て8勝という珍記録を持つ38歳の皇司が引退を発表。これにより関取最年長は土佐ノ海になった。

垣添高見盛相手に見事な渡し込みを披露。敗れた高見盛は6勝に終わった。

勝ち越しがかかっていた嘉風栃ノ心をうまく押し込んだが土俵際で叩かればったり。嘉風は今場所もよく健闘したが、二場所ぶりの勝ち越しはならなかった。

技能賞受賞の鶴竜は敢闘賞受賞の豊真将をうまく叩きこんで10勝目、新三役昇進を決定付けた。豊真将は11勝に終わり、新小結は難しくなった。

栃煌山は不振の稀勢の里に相手十分の左差しを許したものの、うまく回り込んで突き落として勝ち越し、新三役への可能性をつないだ。いよいよ大器開眼なるか?

千代大海は今日も元気なく琴欧洲に寄り切られ13敗目。不振の原因は糖尿だそうだが、大丈夫なのだろうか。

白鵬朝青龍に差し勝って右四つ、左上手も引いて万全の体制で寄り切り、10回目の優勝を全勝で飾った。


十三日目

十両復帰を目指す北桜は痛い三敗目。十両からの陥落者が少ないため、十両復帰は苦しくなった。

十両陥落が決定的なベテラン土佐ノ海出島を押し込んでからの引き落としで下し、ようやく4勝目。幕内最年長の意地を見せた。

山本山豊ノ島に両前褌を許し危なかったが肩越しの右上手投げで揺さぶり、豊ノ島がぐるりと一回転して残すところを今度は左の上手投げで転がす。両者が持ち味を発揮した熱戦。

北勝力時天空相手に徹底して突き放し、最後は後ろについて送り倒しようやく初日。勝ったのはよかったが、時折見せるやる気なさそうな攻めは何とかならないのだろうか。

西の平幕筆頭鶴竜が新関脇の稀勢の里を両差し速攻で寄り切り。新三役をぐっと引き付ける力強い相撲だった。

白鵬琴欧洲相手に左四つから両者巻き変えて右四つになり右下手、琴欧洲が左から絞って出るところで体を入れ替え左上手投げ。優勝をほぼ手中にしたが、両膝を打ったのが気がかりだ。


十二日目

幕下の磋牙司が十両の霧の若を押し出しで破り四連勝でまさかの勝ち越し。十両復帰の可能性が濃厚になった。

好調の豊真将千代白鵬の引きに乗じて一気に押し出し、平幕ではトップとなる9勝目を上げた。

先場所途中休場で番付を下げている豊ノ島豊桜を問題にせず押し出し、格の違いを見せつけた。

高見盛は左上手を取り右の差し手を返す有利な体勢を作りながら土俵際で安美錦に土俵際で右下手投げを食らい同体に持ち込まれる。
取り直しの一番では安美錦が両差しとなるが高見盛が差し手を二本抱えて強引に振り回すと安美錦は右ひざがガクッと崩れた。

軽量の嘉風は巨漢の山本山を動きで翻弄し、最後は後ろについて送り出し。

まだ初日の出ない北勝力豪栄道を押し込むもののうまくいなされて押し出され12連敗。板井以来の15戦全敗となってしまうのか。

後がない把瑠都栃煌山を左四つがっぷりから吊り出して完勝。何とか踏みとどまった。

角番の琴光喜は1敗で白鵬を追う朝青龍に差し勝ち、相手に上手を与えずに寄り切った。勝ち名乗りの朝青龍の顔を見ると、気持ちが切れてしまったかのようにも見える。

白鵬日馬富士に踏み込まれ、右の前褌を許したが慌てずに左上手を引いて寄り切り、12連勝。やはり強い。



九日目

十両復帰を狙う幕下北桜は自己最高位の翔傑を寄り切って白星先行の3勝目。しかし他の幕下上位も好調なため、4−3では一場所の復帰はやや厳しそうだ。

関取最年長の十両・皇司は幕内経験もある幕下十文字に負けて負け越し。そろそろ見納めか。

新入幕の翔天狼は巨漢の山本山相手にもひるまず徹底して下から押し上げ、最後ははずに入れて押し倒し4勝目。山本山は3連敗と元気がない。

不振の琴奨菊旭天鵬をもろ差しから一気のがぶり寄りで下す。旭天鵬はさすがにこの位置では苦しいか。

北勝力は今日も元気がなく稀勢の里に押し出され9連敗。板井以来の全敗なるか?

魁皇千代大海取ったりで崩してから左四つに持ち込む得意の流れに引き込んで7勝目。年にも負けず両横綱を追う。

朝青龍は長身の把瑠都にややてこずったものの徹底して低く攻め、十分にさせずに押し出した。


七日目

朝赤龍豊桜をよく見て押し込んだもの、土俵際で逆転の上手投げを食らい2敗目。同体取り直しにしても良かったと思うが。

栃ノ心霜鳳相手に相手も力の出る右四つがっぷりになりながらも攻め続けて寄り切り。

4勝2敗と振るわない琴欧洲把瑠都の大きな突っ張りを下から跳ね上げて押し返し、最後は二本差して完勝。把瑠都の大関はまだまだ先か?

イマイチ自分の相撲が取れない日馬富士だったが、今日は相手叩きにも落ちない下半身のよさを見せつけ、豪栄道に完勝。

魁皇旭天鵬相手に左四つ右上手で寄り切り、ただ一人1敗を堅持。久しぶりの2桁勝利なるか?


四日目

幕内最重量の山本山豊桜を吹っ飛ばして4連勝。ただ大きいだけではないというところを見せつけた。

出島岩木山にあっさり捕まり、簡単に寄り切られて4連敗。怪我の影響は大きいか?

稀勢の里雅山相手に強烈な左おっつけで押し出し。ただちょっと腰が高いようにも見えた。

千代大海は今日も突っ張りが通じず豪栄道に寄り切られて3連敗。また休場か?

旭天鵬琴欧洲に右四つがっぷりを許し、左上手も切られて苦しい大勢だったが、琴欧洲が出て来るところを逆転の左突き落としで転がし星を五分に戻した。思ったより体が動いていて、調子よさそうだ。

白鵬琴奨菊相手に右四つ左上手の形を作り、最後は寄り立てながらの右掬い投げで完勝。やはり格が違う。


三日目

幕下2枚目までに番付を下げた北桜が初日。一場所で帰り十両なるか。

連敗スタートの新入幕力士・翔天狼霜鳳を押し込んだものの土俵際で組みとめられて逆襲に合い黒星。まだ幕内の空気に慣れていないのか。

岩木山は長身の栃ノ心相手にもろ差しになりながら両上手を許し、あごも上がって苦しい体勢だったがよく残り、最後は栃ノ心が出てくるところを右下手投げ。熱戦。

実力者の若の里豊真将に何もさせずに寄り切り。このあたりは貫禄勝ちか。

豪栄道把瑠都に両腕を極められて土俵際まで押し込めれたて危なかったが、あざやかな打っちゃり。

新関脇稀勢の里琴光喜を土俵中央では炊き込んで初日。稀勢の里も会心の相撲ではないが、それ以上精細のない琴光喜が気がかり。

超高齢大関魁皇は左差し右おっつけで前に出る相撲を取り、琴奨菊を破る。


二日目

豊桜土佐ノ海をはたきこみ。土佐ノ海はもう幕内ではきついか?

このところやや停滞気味の栃ノ心普天王相手に徹底して突っ張り、ややバタバタしたものの最後は右四つ左上手で寄り切り。毎日このくらいの気迫を見せて欲しい。

把瑠都琴奨菊相手に突っ張りが通じず叩いてしまい押し込まれたものの、土俵際で逆転の突き落とし。ラッキー。

角番で苦しむ琴光喜雅山を土俵際まで押し込んだものの土俵際でかわされ、二日目にして早くも黒星。

旭天鵬は苦手の千代大海を左四つに組み止めて寄り切り。体の張りも十分。


初日

黒海出島を右下手投げからの掛け投げで転がす。
気がつけば出島も今場所中に35歳。そろそろ進退について考えるべき時期が来たか。

高見盛栃乃洋を相手に相手十分の左四つで堂々の寄り切り。栃乃洋も最近やや衰えが見えてきていて、非常に心配。彼は十両に落ちても取るのだろうか。

そろそろ大関への足がかりを作りたい把瑠都雅山を右のど輪一本で押し出し。今場所こそ大勝を期待したい。

角番の琴光喜栃煌山を寄り切り白星発進。しかし栃煌山に先に左上手を許すなど、内容はイマイチだった。まだ老け込む年でもないと思ので、明日以降に期待。

先場所8−7に終わった日馬富士は苦手の琴奨菊に2本差しながら極め出されて黒星発進。

魁皇じいちゃんは鶴竜の早い動きに翻弄され何も出来ず。

琴欧洲稀勢の里相手にもろ差し速攻の寄り切り。約一年ぶりの優勝なるか?


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