相撲観戦記 平成21年 秋場所


千秋楽

黒海木村山の押しに後退するが、右上手を引いて上手投げで逆転勝ち。木村山は額から出血。

霜鳳将司をすぐに得意の右四つに組み止め、がっちり左上手を引いて体を密着させて寄り切り。将司は5連勝スタートからまさかの負け越しです。

敢闘賞がかかっていた武州山阿覧の立会いの変化あっさりと前に落ちた。変化を食うほうも食うほうですが、阿覧もいまの相撲では上は望めません。

朝赤龍普天王得意の左四つに持ち込まれたが、右を巻き変えて両差しになって寄り切り。普天王は朝赤龍が右を巻き変えようとしていたときに出るなり脇を閉めるなりしなきゃいけません。

豪栄道垣添に両差しを許し土俵際まで追い込まれたものの、右首投げで逆転。垣添は両差しになったあとで逆転を食らう悪癖を何とかしないといけません。

雅山は立会い突き放しに行かずに右上手を取り左を差すと、旭天鵬に廻しを与えずに出て行き、旭天鵬が右で突き落とし気味に残すと今度は右上手投げを放つがこれも決まらず、旭天鵬は左を巻き変えようとする。しかし雅山はこれを許さず左脇を閉め、右上手をしっかりつかんで出て行くが、ここで旭天鵬が右上手を引く。長引くとまずいと見た雅山は一気に寄りきろうとするが旭天鵬はよく残し、雅山が掬い投げを打ってきたところで雅山の上手を切って寄り倒した。両者力を出し切ったいい相撲でしたが、やはり四つ相撲では旭天鵬のが一枚上手なようです。

把瑠都稀勢の里ののど輪にも下がらず、左上手を強烈に引き付けると稀勢の里を土俵下に投げ飛ばした。

白鵬は本割では朝青龍を一気に寄りきったが、決定戦では朝青龍が左の前褌をつかみ、頭をつける有利な体勢を作ると右前褌を引いて寄り、白鵬が残すところを、右からの掬い投げで転がし24回目の優勝を決めた。白鵬は今年本割では71勝4敗ながら、優勝はわずか二回。意外と大舞台に弱いのかもしれません。


十四日目

北勝力垣添を突き放すことは出来なかったが、じりじりと押しで最後は押し出した。

春日王猛虎浪を自分十分の右四つがっぷりに組み止め、強烈に引き付けて寄り切り。猛虎浪もまわし十分でしたが、引き付け合いになると力の強い春日王のが一枚上手ですね。

土佐豊阿覧相手にまず右を差し、ついで左の上手を引いて出て行くが、阿覧も下がりながら左の上手を引くと逆に土佐豊は左の上手が切れる。それでも土佐豊が出て行こうとするが阿覧は体を入れ替えて残すと、左上手投げを打つがこれが相手を呼び込むような形になってしまい、土佐豊はそれに乗じてより、最後は渡しこんだ。

武州山豊ノ島に右下手を許すが、左で抱えると小手投げで崩して後ろにつき、最後は送り出した。

旭天鵬栃ノ心に右四つを許すが一瞬の隙を突き左を巻き変えて寄り切った。栃ノ心も有利な形になったのだからすぐに攻めなきゃだめです。

鶴竜把瑠都に左四つ両回しを許すが、鶴竜は頭を相手のあごにつけ、把瑠都が吊りに来るところを頭で相手のあごを押しながらの右外掛けで転がした。鮮やかでした。

稀勢の里雅山を良く見て突きはなし、引かせる隙を与えずに押し出した。

白鵬琴欧洲に相手十分の左上手を許すが、琴欧洲が腰を引いたところを左からの小手投げで転がした。白鵬も左腕が十分ではないようですが、反応は悪くないみたいです。


山本山はぶつかってから普天王の右の差し手を抱えて小手投げで振り回し、普天王を正面において寄り切った。普天王は残念ながら十両陥落が確定的となりました。

武州山はよく踏み込むと北勝力の突き押しにも下がらず、相手の両腕を跳ね上げるようにして押し込み、北勝力のはたきを残して押し出した。武州山は残り二日の成績しだいでは、来場所自己最高位に昇進するかもしれません。頑張れ。

岩木山将司を突き放して潜り込ませず、将司が頭を下げて突っ込もうとするところを引き落とした。

豊真将高見盛を左四つに組みとめると右上手を引いて出て行く。高見盛も右突き落としから左掬い投げで粘ったが最後は豊真将が右上手投げで転がした。高見盛は今場所も7−8でしょうか?

把瑠都は鋭い出足で時天空を押し込むと、相手の叩きにも落ちず、時天空の足が流れたところを逆に引き落とした。今場所の把瑠都は荒いながらも力強い突き押しが冴えています。

日馬富士豊ノ島に右差し手をを抱えられ一瞬攻め込まれたが、右下手投げから後ろにつき、豊ノ島が向き直ろうとするところを寄り倒した。

琴光喜は左に変わり気味に立つと左上手を引き、白鵬に上手を与えない有利な体勢を作る。白鵬は巻き変えようとするが上手くいかず、琴光喜は一呼吸追い手でていったが白鵬が右下手投げで逆転。琴光喜は今場所もいい形を作ってからの攻めが遅かったです。


十日目

垣添嘉風を押し出して7勝目。今場所は体が良く動いています。

北勝力土佐豊を一方的に突き放し、土佐豊が押し返そうとするところを右の張り手で押し倒した。土佐豊は終始あごが上がっていました。

普天王猛虎浪相手に深く右差し、猛虎浪が左で小手に振ろうとするところを出ながら左も差して寄り切った。

岩木山若の里を突き放してから自分十分の左四つに組みとめると、左を返して右上手を取り出て行ったが、土俵際で若の里が左から掬い投げを打って逆転。

栃煌山豊真将を押し込む。豊真将も下がりながら栃煌山の右を手繰ろうとするが体が泳ぎ、栃煌山が突き落としで仕留めた。

豪風豊ノ島を懐に入れずに突き放し、廻しを与えずに押し出した。

把瑠都栃ノ心をすぐに組み止め右四つ。栃ノ心も両まわしを引いたが、把瑠都も両まわしをがっちりと引き付ると寄り切った。大関取りの為には今場所12勝くらいはしておきたいところです。

魁皇は立会い右に動きながら琴欧洲の左を手繰ると琴欧洲は一気に土俵の外へ出て行った。

朝青龍稀勢の里の懐に飛び込むと深く左を差し、浅く右上手を引いて稀勢の里の左を殺すと一気に寄りきった。今場所は後半戦になってもよく体が切れています。


八日目

普天王土佐豊十分の右四つに組み止められるが、左上手を先に引くと攻め込み、土俵際で土佐豊が打っちゃろうとするところを覆いかぶさるように寄り倒した。土佐豊はもう少し攻める姿勢を見せて欲しいです。

黒海猛虎浪を十分の左四つに組み止めると右上手を引く。猛虎浪もすぐにそれを切るが、黒海は右を巻き変えて両差しになり、猛虎浪がもう一度左を巻き変えようとするところを寄り切った。

北勝力は立会いの諸手突きで豊響の当たりを止めると、豊響が右を手繰ろうとするのに乗じて押し出した。北勝力はよく腕が伸びています。

垣添霜鳳相手に右左とほぼ同時にいれて両差し、霜鳳が強引に抱えて出てくるところを下がりながらの右掬い投げで転がした。

若の里高見盛に対しすぐに左を差す。高見盛は何とか左を返そうとするが若の里は構わず右上手を引く。苦しい高見盛は左下手から捻ろうとするが、若の里は動じず、最後は右を離して押し出した。若の里は力強さを取り戻しつつあるようです。

豪栄道が右を差そうとするが豪風は左からおっつけて突き落とし。

時天空阿覧を右四つがっぷりに組み止める。阿覧も両回しを引くが時天空はいい位置の左上手のを強烈に引き付けて寄り切った。時天空は左の上手がいい位置でした。

鶴竜は立会い右差しに来た旭天鵬の右を左でおっつけてからいなして旭天鵬の懐にもぐりこみ、深く左を差すと一気に寄り切った。

押し相撲の雅山相手に把瑠都も突っ張りで応酬、把瑠都が押し込んでからはたくと雅山は残すが体勢が崩れ、そこを左上手出し投げでしとめた。

安美錦栃ノ心に左上手を許す苦しい体勢になったが、栃ノ心が出るところを安美錦は右下手投げからので逆転。物言いが付いたが軍配どおり。このあたりの粘りが安美錦らしさだと思います。

稀勢の里が差し勝って左四つ。琴光喜は右からおっつけようとするが稀勢の里は出ながら左をねじ込むと、左で掬いながら寄り切った。

琴欧洲豊ノ島を右から突き放し、左四つ右上手の十分な形になりかけるが、豊ノ島は懐に潜り込んで左を深く差し左からの掬い投げを打つと大きく体が揺れる。琴欧洲は大きくぐらついて危なかったが、覆いかぶさるような右上手投げを打ち返して押しつぶした。

白鵬は喧嘩四つの玉乃島を右四つに組み止め、上手出し投げで振り回すとやや呼び込むようになったが、最後は後ろについて送り出した。白鵬は自分十分の体勢になったら寄ってほしいものです。

琴奨菊は左を差すが朝青龍は琴奨菊の右前褌を取る。琴奨菊は右で朝青龍の下がりを取り、朝青龍の右上手を切って出て行くが朝青龍は右からの突き落としで崩し、さらには右上手を引いて上手投げで転がした。千秋楽までこの状態をキープできるかが争点となりそうです。


四日目

将司は頭で当たって左からおっつけ、栃煌山に何もさせずに押し出した。将司は先手先手で攻めていっているのが功を奏しているようです。

普天王垣添相手に左差し右上手を引く万全の状態になるが、垣添も右からの突き落としで抵抗して動き回ると、流れの中で右を巻き変えて土俵際まで寄るが、普天王は再び左を巻き変えてその差し手を返して逆襲し、寄り切った。普天王はようやく初日。

高見盛土佐豊の出足にいったん引いてしまうが思い直して寄り返し、前に出ながら右を差し、左の上手を取ると、土佐豊の左突き落とし気味のうっちゃりをこらえて寄り倒した。

豊ノ島阿覧の懐に入って両差し。阿覧も両上手を引き付けるが豊ノ島は阿覧を腹に乗せるように吊り上げて、最後は寄り切った。

豪栄道は良く踏み込んだが鶴竜いなして逆襲、豪栄道は何も出来ずに土俵を割った。先場所苦戦した鶴竜でしたが、両横綱と対戦圏外の今場所は大勝を期待できそうです。

稀勢の里安美錦に押し込まれたが稀勢の里は押し返してから回り込んで左突き落とし、安美錦も粘ったが稀勢の里が力でつぶした。稀勢の里は苦しんでいます。

栃ノ心は突っ張ろうとするが琴欧洲は栃ノ心をすぐに捕まえて左上手、栃ノ心に上手を与えずに左から振り回して最後は寄り切った。今場所の琴欧洲はひざも曲がっているし、何より自信が見られます。

把瑠都魁皇を押し込み、最後は左を差して寄り切った。魁皇は下がるとやはり苦しいみたいですね。彼のXデーはいつになるのでしょうか。


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