VS ギガクッパ


この話では、ギガクッパはクッパとその子供達(子クッパ)が中で操作しているという設定になっています。この設定に嫌悪感を感じる方は申し訳ありませんが閲覧をご遠慮ください。




二人は追い詰められていた。勇気を出してギガクッパに挑んだまではよかったが、やはり力の差は歴然だった。
ポポ「はあ……はあ……だめだ……まったく歯が立たないよ……どうしよう……」
ナナ「諦めちゃだめだよ…!がんばれば勝てるはずだから…!」
ギガクッパ(クッパがマイクを通してしゃべっている)「がっはははは!無理だ無理!二人そろったところでワガハイにはかなわんのだ!」
ギガクッパが吼える。
ポポ「でも…これじゃあ…」
ナナ「ポポくん…諦めちゃうの?ここまでがんばったのに……」
ナナは悲しそうな顔でポポの顔を見つめる。その悲しそうな表情に気づかされたポポは、心身の奥底からわいてくる恐怖心を必死に押さえつけて、持っているハンマーを強く握り締めた。
ポポ「ごっ、ごめん…押されっぱなしになってたんでつい弱気になってた………いくよ!あと少しで勝てるんだ!」
ナナ「ポポ君…!」
ポポの言葉に改めて勇気をもらったナナもぎゅっとハンマーを握りなおす。

一方、ギガクッパ内部では…。
クッパ「ちっ……立ち直ったか………しかし、まあわしらが勝つことには変わりないがな!なあ、みんな!」
勝利を確信したクッパが息子(娘)達を鼓舞する。それを聞いたクッパの息子(娘)達が口々に雄叫びを上げる。
モートン「そーだ、やっちまえ親父!」
イギー「とーちゃん、がんばれ!」
ロイ「止めを刺せー!」
ウェンディ「とーちゃんカッコイー!」
クッパ「よーし、コレでとどめだ!」
クッパは止めを刺すため、目の前の青いレバーを引いてつかみ攻撃を繰り出した。指示を受けがギガクッパが太い腕をポポ達めがけて振り上げる。
ポポ「うわっ…!」
ポポは間一髪のところでクッパの腕つかみをかわした。しかし、ポポの背中が邪魔で前の視界が悪かったナナは対応が一瞬遅れてしまい攻撃をかわしきれず、クッパの手に絡めとられてしまった。
ナナ「きゃっ……!」
ポポ「あっ……!な、ナナちゃん!」
クッパ「よっしゃ……!くらえええええええい!」
チャンスと見たクッパがギガクッパに指示を出す。指示を受けたギガクッパがナナを握りつぶそうと手に力を込める。
ナナ「っ……!」
ナナが声にならない悲鳴を上げる。彼女の頬を脂汗が伝わる。
ポポ「このやろ!離せ!」
ポポが力任せにギガクッパのひざの辺りをハンマーで連打するが、ギガクッパはナナを離さず、よりいっそう力を込めてナナを締め上げる。
ナナ「ああっ………!」
ポポ「ううっ…!ま、参った、ギブアップするよ、だから早く離して!」
もはやコレまで、と悟ったポポはハンマーを置き、跪いて頭を下げて許しを請う。
しかしギガクッパは聞く耳を持たず、さらに強くナナを締め上げる。
クッパ「ギブアップ?そんなもの真剣勝負にあるか…!目を覚ませっ…!」
ナナ「くうっ……!」
ポポ「あっ!くそっ!このっ!このっ!このっ!離せっ……!」
許してもらえないと悟ったポポは、何とかナナを助けるためギガクッパに猛ラッシュをかける。その猛攻にさすがにギガクッパもぐらついた。
クッパ「おっと、結構やるな…さすがにいつまでもこうしてるわけにもいかんし、そろそろ離してやるか、そうしないと手を使った攻撃もできないし……」
手を緩めようとしたクッパの手を、クッパ家の紅一点(自称)ことウェンディがとめる。
ウェンディ「だめよとーちゃん!もっときつく締め上げて!」
クッパ「へ?なんでだ?これ以上やるとさすがにあの子も…」
クッパが訝しげに娘のほうに向き直る。そこに末っ子のラリーが茶々を入れた。
ラリー「姉ちゃん、あの子のことひがんでるんだろ?自分より小さい子に彼氏がいるからってそれは……」
ウェンディ「ち、ちがうわよ!何言ってんのよ!」
心中を見破られて、カッとなったウェンディがラリーにつかみかかる。
クッパ「こ、こら、やめろ!こんなせまいところで暴れるんじゃない!」
ウェンディ「キーっ!」
ラリー「うわっ!」
子クッパたちがあまりに中で暴れたので、ギガクッパ本体が大きくぐらつく。
ポポ「な、なんだあ?」
ナナ「……うわっ!た、助けて!」
ギガクッパの突然の様子の変化にポポは一瞬呆然となったが、この変化を隙と見て取ったポポは、ギガクッパのナナを握っているほうの腕を思いっきりハンマーで叩いた。
ポポ「それっ!」
クッパ「うおっ!」
ギガクッパは大きくぐらつき、ナナを手から離すと、大きな音を立てて仰向けに倒れた。ナナは大きく尻もちをついて落下した。ポポがあわてて彼女のもとに駆け寄る。
ナナ「あいたた…ううっ……」
ポポ「だ、大丈夫?動ける?」
ナナ「ごめん……ダメみたい……腕が……上がらない」
そういいながらもナナは何とか腕を上げようとするが、すぐに辛そうに腕をだらりと下げてしまった。
ナナ「うっ……!」
肘の痛みに悲鳴を上げるナナ。
ポポ「あっ、無理しちゃダメだよ、ね?」
ナナ「でも……」
ポポ「いいから、ここは僕にまかせて、ナナちゃんは下がってて!」
そういうとポポはナナを一番安全なステージ(戦場)の隅に押し寄せた。
ナナ「うん……ごめんね……いつも……私は……足引っ張ってばっかりで……」
自分の不甲斐なさに堪えられなくなったナナの目から涙がこぼれる。
ポポ「いいから、泣くのは後で!勝ってから!」
ナナ「うん……応援ならできるから…だから……頑張って…!」
溢れでる涙を拭いながらナナが精一杯の声援を送る。
ポポ「ありがとう…さあ来い!」
ナナの言葉に勇気付けられたポポがギガクッパのほうに向き直る。…ギガクッパはなぜか立ち上がっては転び、立ち上がっては転びを繰り返していた。
ポポ「………ん?なにやってんだ?」
クッパ「だっ、バカ、落ち着け!やめろ!」
ラリー「だってねーちゃんが…」
ウェンディ「あんたが先に変なこと言ってきたからでしょ!」
ラリー「だって事実だろうがよ!」
ウェンディ「なんですって〜!」
どうやら子クッパが中で暴れているので、ギガクッパのバランスが取れないようだ。
ポポ(な……なんだ?……チャンスなのかな……でも……ひょっとしたら僕をおびき寄せるワナっていう可能性もあるし……いや……もとより僕には選択の余地なんかない……いずれ戦うしかないんだ……だから……恐れずに……いけっ!)
ポポ「それっ!」
ギガクッパの右スネを強打するポポ。ギガクッパがもんどりうって倒れこむ。
ポポ「やった…!当たった!」
勝機と見たポポが攻勢に入る。ギガクッパは防戦に精一杯で、思うように反撃できない。
クッパ「くおらぁ!いいかげんにしろ!このままじゃ負けちまうだろうが!」
堪忍袋の緒が切れたクッパが鬼の形相で子供達を一喝する。その迫力にさすがの子供達も黙り込んだ。
ウェンディ「ちぇっ……とうちゃんがそう言うなら仕方ないわね……でもラリー、後でこの決着はつけるわよ、許したわけじゃないからね」
ラリー「望むところだ!姉ちゃん、覚悟しとけよ!」
クッパ(こいつら……協力という言葉をしらんのか……)
クッパは自分の子育ての方針が間違っていたことを後悔しながら、ギガクッパの操作に入った。ポポめがけて左の突きを繰り出す。その突きは攻勢に入っていて、守備がおろそかになっていたポポのお腹にクリーンヒットした。まともに攻撃を食らったポポが地面に叩きつけられる。
ポポ「あたっ!くそお……いたた」
ナナ「あっ…ポポ君…」
地面に倒れこんだポポに、ナナが心配そうに声をかける。
ポポ「だ、大丈夫だよ…心配しないで……」
ナナを心配させないようにポポはつとめて笑顔で答える。そしてハンマーを杖代わりにして立ち上がると、再びギガクッパのほうへ向かっていった。
ナナ(ポポ君…無理はしないで……)
その後二人の戦いはしばらく一進一退を繰り返していたが、やがて形勢は徐々に差がつき始め、それは開いていった。一対一の戦いではギガクッパのほうがあきらかに上手、ポポは次第に追い詰められていった。
クッパ「ガハハ、よしよし!本気を出せばこんなもんなのだ!」
クッパはレバーを握りながらご満悦だ。
ポポ「くそっ……」
ナナ(ポポ君…どうしよう………このままじゃポポ君が………)
相棒のピンチにうろたえるナナ。そんな彼女の目の前に突然木箱が現れた。
ナナ(あっ……………これを開ける事ができたら中のアイテムを使ってポポ君の援護ができるかも………でも…腕が動かないからそれはできないし……どうしよう……)
ナナが迷っている間にも、ポポはますます追い詰められていく。
ギガクッパ「がっ!」
ポポ「いたっ!」
ポポの体をギガクッパの鋭いつめがかすめる。かすっただけとはいえ威力は相当なものだ。
クッパ「ガハハ、もう諦めたらどうだ、女の子の前で恥はかきたくないだろ?今なら棄権を認めてやる」
マイクを通してクッパが伝える。
ポポ「うっ……うるさい!勝てばいいんだろ?ごちゃごちゃいうな!」
クッパ「聞きわけのない奴だ……仕方ない、そろそろ止めを刺してやるか」
ナナ(ああっ……このままじゃダメ………よしっ!)
覚悟を決めたナナは、木箱を思いっきり蹴っ飛ばした。痛みに耐えながら何度か蹴り飛ばすと、木箱は乾いた大きな音を残して壊れた。中からはモンスターボールが2つ、それとハートの器が出てきた。
ナナ「あいたた…」
ポポ「ど、どしたの?」
突然の轟音に驚いたポポがナナのほうを振り返る。その隙にクッパはギガクッパに止めをさせと命令を出す。命を受けたギガクッパが大きく手を振り上げる。
クッパ「食らええい!」
ナナ「あ、危ない!」
ギガクッパの仕掛けに気づいたナナは、再び痛みをこらえてモンスターボールをギガクッパめがけて蹴り飛ばした。モンスターボールは狙い通りクッパの腹に命中し、地面に落ちた。たいして威力のある攻撃ではなかったが、ナナの思わぬ逆襲にギガクッパはひるんだ。
クッパ「くそっ……せっかくのチャンスが……!」
ポポ「あ…ありがとう!」
ポポとギガクッパの間に落ちたモンスターボールが閃光を発しながら開く。
ナナ(お願い……強力なポケモン…出てきて!)
そんなナナの願いを乗せたモンスターボールから出てきたのは……
ソーナンス「ソォーーーナンスゥー!」
ナナ(そんな……この大事なときに……)
うなだれるナナ。しかし……
クッパ「ぐっ!くそっ!うっとうしい……!このっ!」
ギガクッパは思いのほかてこずっている。足を払われる攻撃は重心の高いギガクッパにとってはやっかいなものなのだ。しかも攻撃がねちっこいので精神的なダ メージも大きい。いらついたクッパはソーナンスをけとばそうとしては足元を掬われ、再び蹴飛ばそうとしては足をとられを繰り返している。この隙にナナは ハートのうつわをポポめがけて蹴り飛ばした。
ナナ「ポポ君、これ受け取ってっ!」
ポポは振り向くとハートのうつわを両手でがっちりと受け止め、すぐに使用した。すると先ほどまでの体の痛みがとれ、全身に活力がみなぎった。
ポポ「あ…ありがとう…ありがとう!」
クッパ「くそっ!いつの間にそんな物を……」
ようやく足元掬いから解放されたクッパが二人をにらむ。今の攻撃が相当きいたのか、足もとがおぼつかない。
ポポ(ここまで援護されて結果を出さなきゃ嘘だ……絶対にナナちゃんに勝利を渡す!)
ポポ「…待っててね、絶対に勝って見せるよ!」
ナナ「うん……信じてるよ!」
ポポ「まかせて!それいっ!」
ゴスッ!
クッパ「ぐへっ!」
ポポ「うりゃ!」
ガツッ!
クッパ「あぎっ!」
ポポ「ホイッ!」
ガコッ!
クッパ「ぐへっ…ちくしょう……」
ポポの猛攻を受けてギガクッパも中にいるクッパたちも衝撃でフラフラだ。
ポポ「とどめだっ!」
とどめを刺そうとハンマーを振り上げるポポ。これまでと悟ったクッパは、ギガクッパを思いっきりジャンプさせ、ポポの頭上を飛び越えてナナの目の前に降り立った。
クッパ「勝てないならこいつだけでも巻き添えにしてやるー!」
ヤケ気味にナナめがけて拳を振り上げるギガクッパ。
ポポ「ああっ、しまった!」
しかしナナは慌てなかった。先ほど使わなかったモンスターボールの残りがまだあったからだ。先ほどと同じように蹴りあげ、ギガクッパの振り上げた腕にモンスターボールをぶつける。
クッパ「あだっ!」
今度ボールから出てきたのはポリゴン。もう残す腰がなかったギガクッパはポリゴンの体当たりをもろに食らうと低い弾道で場外に飛ばされ…………悲鳴を残して奈落へ消えていった。
ポポ「うっ………か…勝った…勝った!やった!決着がついたぞ!やった!勝ったんだ!」
はしゃぎながらナナのもとへ歩み寄るポポ。
ナナ「………」
ポポ「やったね!ナナちゃんのおかげだよ!ねえ…ん?どしたの?嬉しくないの?」
ナナ「ううん、嬉しいんだけど……その……あの…」
ポポ「……?あ、そうか、腕が動かないんだよね、早くかえってDrマリオさんに見てもらおう、ハンマーは僕が持つから…」
そういってナナを抱き起こそうとしたポポだったが…
ナナ「違うの、そうじゃなくて…………さっき木箱ををけったときに足痛めちゃって……立てそうもないの……」
ポポ「えっ!そりゃ大変だ、どうしよう……………………そうだ、僕が抱っこしてあげるよ」
ナナ「えっ!そんな……」
ポポ「いいからいいから、よいしょ…!」
そういうとポポはナナのひざ裏と首の後ろに手を回し、思いっきり抱き上げた。
ナナ「わっ!」
急にポポに抱っこされることになったナナは、この急接近にちょっとしたパニックを起こしてしまい、じたばたとポポの腕の中で暴れた。
ポポ「ちょっと、じっとしてて…落ちて頭打ったりしたら大変でしょ?」
ナナ「あ、ご、ごめん……」
今度はとたんに微動だにしなくなるナナ。
ポポ(以外と重いな………)
ナナ「……大丈夫?なんかフラついてるけど……」
ポポ「大丈夫だよー………ナナちゃんこそ大丈夫?なんか顔真っ赤だよ?」
ナナ「え?そう?ポポ君もそうだよ……」
ポポ「え…そうかな?」
ナナ「うん…………………」
ポポ「確かにちょっと照れくさいからね……ナナちゃんは?」
ナナ「え?わ、私はその…あの…あの…(ちょっと嬉しいけど)」
ポポ「どうなの?」
ナナ「その…迷惑かけてごめんねって……」
ポポ「どういたしまして♪気にしないでいいよ」
ナナ「ありがとう…」
そういうとナナは力の入らない手でポポの肩をつかんだ。

二人の中はこの一件でまた少し深まったのだが、その一方で……

クッパ「くそーっ!せっかく作ったギガクッパがバラバラになってしまったじゃないか!せっかくかみさんのナベや釜を使って作ったのに…!」
今やスクラップとなったギガクッパを見ながら呆然とするクッパ。と、そこに……
クッパ妻「あんた!わたしの台所用品使って何したんだい!?」
クッパ「いや、わがはいは、その…」
クッパ妻「おだまり!大体このゴミの山はなんだい!」
クッパ「う……それは…」
イギー「親父がギガクッパの材料にしたんだよー」
クッパ「あ、こら…!」
あわてて息子の口をふさぐが、時すでに遅し。
クッパ妻「あーんーたー!」
クッパ「う……さよならなのだー」
猛ダッシュで妻に背を向け走り去るクッパ。
クッパ妻「待ちなさーい!」

その一方でどこかでは男女の溝が深まったそうな。

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