星の降る夜


ここはアイシクルマウンテンの7合目。雲ひとつない夜空の下のテントの中で、ポポは寝支度をしていた。ナナは新鮮な空気を吸いに外に出ている。
ポポ「ナナちゃ〜ん?お〜い!そろそろ寝ないと明日大変だよ?」
そろそろ寝ないと明日の登山に影響が出ると考えたポポはテントから顔を出し、外にいるナナに声をかけたが、ナナは彼の声も耳に入らない様子で、石に座りながらぼうっと夜空を見上げていた。
ポポ「ねえ、ナナちゃん!聞いてる?」
ポポがさっきよりも大きな声で呼びかける。
ナナ「……あっ……ご、ごめん、何か言った?」
ナナがはっとした表情でポポのほうに向き直る。そんな彼女の様子を見て心配になったポポは、ナナのもとに駆け寄った。
ポポ「うん…それより大丈夫?ぼーっとしちゃってさ…なにか悩み事でもあるの?」
ナナ「あっ…ちがうの…その…お星様が綺麗だなって……」
ナナがあわてて首を横に振りながら答える。
ポポ「ほし…?」
ナナ「うん……ほら……」
ナナはそういうと、空にまたたく星々を指差した。普段は星のことなどさして気にもとめていなかったポポだったが、こう言われてあらためて見てみると、思わず見とれてしまうほど美しい。
ポポ「うわあ…………ホントだ……すごい………綺麗だね………」
ポポが思わず感嘆のため息を漏らす。
ナナ「うん……きれいだよね………」
ポポ「ねえ……隣…座っていい?」
ナナ「あ、うん、いいよ」
ナナはそう言うと少し体を右にずらしてポポの座るスペースをつくった。
ポポ「ありがと!」
ポポはそう言うとナナの隣に腰をかけ、彼女の肩に手を回した。
ナナ「ひっ………」
ナナがびくっと体を震わす。
ポポ「あ……嫌だった?」
ポポがあわてて手を引っ込めようとする。
ナナ「ち、違うの…ちょっとびっくりしちゃっただけだから……そのままにしておいてくれる…?」
ポポ「わかった………寒くない?僕のコート持ってこようか?」
ナナ「ううん、大丈夫だよ……ポポ君が近くにいるし…」
ナナはそういうとポポの体に身をあずけた。ポポはこのことにちょっとびっくりしたが、すぐにまた笑顔になった。
ポポ「……あ、見てみて、あの星座が一番明るく光ってるよ!」
ポポはそういうと、北の空に一段と明るく輝く七つの星を指差した。
ナナ「うん………あれは……確か……北斗七星って言うんだよ」
ポポ「知ってるの?ナナちゃん詳しいね〜」
ナナ「そ、そうかな?」
ポポ「ねえねえ、じゃああの大きなやつは?」
今度は東の空で鈍く光る大きな星を指差した。
ナナ「え……あれ?う〜ん、ごめん、ちょっとわかんないや………」
ポポ「へえ〜、ナナちゃんでも分からない星があるんだ〜…でもほんとにおっきいよね〜」
ポポはそういうとナナのほうに向き直った…が、なんだかナナの様子がおかしい。先ほどまで笑顔でいてくれたはずだったのに、顔色が悪いような…
ポポ「どうかしたの…?」
ナナ「ぽ、ポポ君……あの星…こっちに近づいてきてない?」
ポポ「え?やだな〜、まさかそんなこと……」
ナナ「でっ…でも…ほら……あれ…」
ナナが震えた指で先ほどの星を指差す。
ポポ「うわっ……!ホントだ…!」
ナナ「どうしよう……こっちに落ちてくるよ!」
ポポ「は、早く逃げなきゃ……!立って!」
ポポが立ち上がって手を差し出す。
ナナ「でっ、でも………」
ポポ「いいから早く…!」
ポポはそういうとナナを力任せに引っ張ろうとした……が、それ以上の力でナナがポポを引き寄せた。ポポはナナの上に重なるように倒れ込んだ。
ポポ「いたっ…!ナナちゃん、いったい何を………」
そこまで言ったとき、ふたりの背後でどすっという音がした。おそるおそる二人が振りかえると、ポポがつい先ほどまでいたところに、小さな穴が開いていた。 どうやらあそこにさっきの星が落ちてきたらしい。もし下手に立って逃げようとしていたら……そう考えるとポポは背筋が寒くなった。
ポポ「いたた……ありがとう………ナナちゃんのおかげで助かったよ………」
ナナ「うん……大丈夫だった?声が震えてるけど……」
ポポ「だっ、大丈夫だよ……怪我はない?」
ナナ「私はなんともないけど…ポポ君は?」
ポポ「あ、ぼくも大丈夫だよ、心配しないで」
ナナ「そう、よかった………これ以上お外にいると危ないからテントに入ろうよ…」
ポポ「そうだね、そうしよう」


4 days later…


ポポ「っていうことがあってさ、大変だったんだよ…」
マリオ「へー、そりゃ災難だったな……」
ナナ「それで、これがその時の隕石の一部なんですけど……」
マリオ「へー、持って帰ってきたんだ、きれいな石だなー」
ポポ「うん…でもこれどうしよう…珍しいからつい持って帰ってきちゃったけど…捨てるのももったいないような気がするし…」
マリオ「家に飾っておけば?せっかく拾ったんだし」
ポポ「そうだね…そうしよっか」
ナナ「うん…きれいだしね…」
こうして彼らの家にまたひとつ、新たな思い出が飾られることになった。


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