二人の一日 その8


ス。
11巡目、アイスクライマー手牌
ツモ

ポポ(これはいらないか……切っていい?)
ナナ(うん……)


ファルコン「おっ、それだ、ロン!」

ポポ「え?それ……フリテンじゃない?」
ファルコン「え?…あ!」

ファルコン捨牌


ファルコン「あー……」
混一気配を少しでも消そうとしたのが裏目に出てしまった。

この時点での持ち点
アイスクライマー40600 ファルコン41200 サムス10000 ルイージ8200

このチョンボでノーテン罰符でも引っくり返る点差となった。
しかし依然として下位の二人は苦しい。
特にルイージは苦しい。役満ツモ以外にトップを取る道はない。
ルイージ(はあ……きっついなあ……)
そんなルイージの配牌。

ルイージ(ん……?)

ざわ…ざわ…←今回はこれがやりたかっただけでは
配牌でテンパイ。つまりこのあとの第一ツモでを引けば地和となり役満成立である。
ルイージ(最後の最後に来たか…?頼む、来い、!)
じっと自分がツモる牌を睨む。
この時親はサムス。第一打は……!
ポポ「ポン!」
ルイージ「え…?」
この瞬間に地和の夢はあっさり消える。
ルイージ「……………」
ナナ(ポポ君…今度はルイージさんが怖い……)
ポポ(え…?)
確かにルイージから普段の温厚な姿からは想像もつかないドス黒いオーラが発せられている。しかし翻牌を鳴いて上がり役を確保しただけのポポには睨まれる意味が分からない。
ポポ(……なんだろ…?ま、いいか……自分の打ちたいように打とう……いいよね?)
ナナ(うん……)
ここは素直に打
その直後、サムスは本来ルイージがツモるはずだった牌をツモ切り。その牌は当然のようにだった。しかしこの手を6400で終わらせるのは惜しすぎるので見逃す。
その後ルイージは第一ツモでドラのを引く。迷わずリーチ。
ルイージ「リーチ!」
もしあがればリーチ混頭混一色七対子ドラドラの倍満。ツモって裏を乗っければ数え役満となり逆転1位。



2巡目。
アイスクライマー
  (ポン)ツモ
ナナ(………ねえ…おトイレ行ってきていい…?)
ポポ(え?……あ、うん、早く帰ってきてね…)
ナナ(分かった…)
席を立つナナ。
サムス「あら、どしたの?」
ナナ「あ…ちょっと…おトイレに…」
サムス「あらそう(ってことはこの中で一番腕のいいナナちゃんが卓から消える…チャンス!)」
ポポ(一人だけどがんばんなきゃな…でも…ここはとりあえず現物を通しておくか)
ポポは打。ルイージが3位狙いだとしたらポポの打った牌であがる可能性もあるため振込みは許されないが、かと言って降りるわけにも行かない。
それはファルコンも同様。2巡目は打、3巡目はと厳しいところをバラ切りしてくる。
ルイージ(よしよし…上位の二人が振り込んでくれれば僕が逆転2位だ…ここはそれで充分!)
しかし8巡目。サムスが5分余りの長考にあとこう言った。
サムス「ねえ……オープンリーチってあり?」
ルイージ「え?ああ、うん、一応認めてはいるけど……」
サムス「じゃあ………リーチ!」




サムス「オープン!」


オープンWドラ3。
ツモれば親倍で逆転の手だ。
ルイージ「くっ…」
ルイージ、上がり目を消されて万事休す。

12巡目。
サムス「どうしたの?あなたの番よ」
ポポ「あっ、はい」
ポポはさっきから何か違和感を感じていた。
ポポ(なにかおかしい……なにかが……いつもとなにかが…………)
ゼルダ「ポポ君……ナナちゃんトイレにしては帰ってくるの遅くないかしら……」
ポポ「…………!」
確かにゼルダの言うとおりだ。もうナナがトイレにたってから15分はたっている。
ポポ「なんだろう……まさか……トイレで倒れたりしてないよね……最近大分寒くなってきたし……心配になってきちゃった……ゼルダさん、見てきてくれる?」
ゼルダ「わかったわ、ちょっと待ってて……」

不安を感じつつツモへ。
    ツモ
ポポ(う……これはサムスさんの当たり牌…どうしよう……)
しかたなく切り。
ポポ(これは……ナナちゃんの未来を暗示してるわけじゃ……)
その直後にルイージがツモ山に手を伸ばしたその時、部屋のドアが静かに開いた。
ナナ「………ただいま…」
ポポ「ナナちゃん!遅かったじゃん…心配させないでよ」
ナナ「……ごめんね」
ポポ「あ、ううん、何もなくて良かったよ…ところでどしたの?お腹でもいたいの?」
ナナ「いや、そうじゃないくて……」
ゼルダ「紙がなかったのよね…」
ナナ「うん……」
ポポ「あ、そうだったの?誰か呼べば良かったのに……」
ナナ「それが…呼んだんだけど……なんか恥ずかしくて大きな声がでなくて……」
ルイージが力なくツモった牌を切る。
今切ったのは。サムスの当たり牌である。ルイージから上がっても逆転には届かないが、大きく点差を詰めることができる。
サムス「ロ…」
しかし、ここでこの手が上がれないことに気付く。ここでルイージからあがればオープン一発Wドラ3の倍満で、上に追い付けないままルイージを飛ばしてしまう。もちろん裏が三つ乗れば32000の収入で逆転するが、その可能性は薄い。
しかたなく見逃してツモへ。引いたのは。上がり牌でないのでツモ切り。
ポポ「ポン!」
ポポ、鳴いて打。フリテンなのでサムスはあがれない。
一瞬の隙をついてテンパイにこぎつける。

   ポン)  (ポン)
そのまま場は停滞して15巡目。

ファルコン手牌…! ツモ
ファルコン(う…きびしい所を持ってきた………)
二位のアイスクライマーが二鳴きしてテンパイ濃厚なのでここは降りれない。しかしは生牌。切り出しづらい。一方は現物。しかしこいつを切ると一向聴にもどってしまう。流局間際にそれは痛い。
ファルコン(………)
ファルコンが長考に入る。
ポポ「ごめん…ぼくもおしっこしたくなっちゃった……トイレ行ってくるね」
ナナ「あ、うん、早くしてね…」
ポポ「うん、それじゃあ頼むね…」
ポポが出た一分後。
ファルコン「…通れっ!」
ファルコンがそう言って切ったのは………
ナナ「あ……ごめんなさい……それです」
アイスクライマー逆転。
のみで1000点。一本場を入れて1300、リー棒も含めると3300の収入だ。
ファルコン「うわあ……参ったなあ」
ナナ「すいません…」
ファルコン「いや、さすがだ。見事だったな」
ナナ「そ、そう?ありがとうございます……」
ここで先ほどトイレにたったポポが帰ってきた。
ポポ「ふー、すっきりした………あれ、終わったの?勝ったの?」
ナナ「うん……どうにか……」
ポポ「ほんと?やったー!!」
喜んだポポはナナに抱きついた。
ナナ「うわっ!」
ポポ「やった、やったねー!ね!」
ナナ「ちょ、ちょっとポポ君、おなかくすぐったいよ………それにみんな見てるし…」
ポポ「え?……あ!」
ポポが落ち着いて周りを見ると、場にいた全員が苦笑していた。
ファルコン「相変わらず仲良しだな…」
ファルコンが呆れたようにいう。
ポポ「う……………うん……」
ナナ「もぉ………」
サムス「今回はやられちゃったわね……ところでルイージさん、あなたの待ちはなんだったの?」
ルイージ「う……あんまり言いたくないんだけど……単騎」
ルイージがそういって手牌を倒す。
サムス「あらま…こりゃ悪かったわね」
ルイージ「ホント勘弁してよ…」
ファルコン「ま、そんなこともあるさ…」
ナナ「それじゃあ私たちはこれで……1回きりっていう約束だし…」
サムス「うん……そういう約束だったもんね……あ、でもちょっと待って」
ポポ「何?」
サムス「はい、これあげる」
サムスはそういうとなにやら薄っぺらい、手のひら大の包みをを取り出して渡した。
ポポ「これは…?」
サムス「1位になった人へのご褒美よ、受け取って」
ナナ「だめだよ、物は賭けないって約束したじゃない……」
サムス「賭けてるんじゃなくてプレゼントとして渡してるのよ、いいから受け取って」
サムスが押し付けるように包みを渡す。
ポポ「う〜ん…じゃあ…ありがたく…もらっちゃおうか?」
ナナ「………そうだね、せっかくくれるって言ってくれてるんだから…」
ポポ「じゃあ……ありがとう、サムスさん、もらっておくね」
サムス「いいえ、いいのよ、大事に扱ってね」
ナナ「ありがとう…」
ポポ「じゃあ僕らはこれで…マリオさんとファルコンさんはこれからどうするの?」
しばらく間をおいてからファルコンが答えた。
ファルコン「そうだな、じゃあ…三麻でも打つか?」
サムス「そうね、そうしましょっか」
ポポ「じゃあ、僕らはもう寝るね、おやすみなさい」
ナナ「おやすみなさ〜い」
サムス「おやすみなさーい」
ファルコン「また明日な〜」
二人は一礼してから手をつないで部屋を出て行った。

ルイージ「ねえ……ポポ君さっき僕のことマリオさんって言ってなかった?」
ルイージが落ち込んだ顔で言う。
サムス「えっ、そうだった?あなた覚えてる?」
ファルコン「いや……どうだったかな?まあいいからはじめようぜ」
サムス「そうね、そうしましょ…今度こそは負けないわよ」
ファルコン「そのせりふはもう聞き飽きたよ…」
サムス「なんですって〜?」
サムスがおどけながらこぶしを振り上げる。
ファルコン「へへへ、冗談だよ冗談、さ、やるぞ!」
ファルコンはそういうと目の前の山を崩した。
ルイージ「……」

ポポ「サムスさん、何くれたのかな?あけてみよっか?」
ナナがこくんと小さく頷く。
ポポ「なにかななにかな〜………あ!新しいハンカチだ……ナナちゃんがもらってよ、僕はナナちゃんからもらったばっかりだし…」
ポポはそういうとナナにハンカチを差し出した。
ナナ「うん、ありがとう、大切にするね」
ナナはにっこりと微笑むと差し出されたハンカチを受け取った。
ポポ「それにしても…サムスさん、どうして僕らのほしかったものが分かったんだろう……偶然かな?」
ナナ「……ふあ〜……」
ナナは答えるかわりにに大きなあくびをした。
ナナ「あっ、ごめん、聞いてなかった…なんていったの?」
ポポ「あ、ううん、たいした話じゃないよ…それよりもう眠いみたいだし早く寝よっか?」
ナナを気遣ってポポが言う。
ナナ「あっ、でもその前に歯を磨かないと…」
ポポ「あっ、そっか、そうだね、忘れてた」


一方そのころ…
ファルコン「なあ、さっき二人にあげたものってなんだったんだ?」
サムス「ああ、あれ?パチンコの景品で取ったハンカチ。私は使わないから…」
ファルコン「へー……おっ……カン!」


ルイージ「ロン。ピンフ一通チャンカン。満貫。」

ルイージ手牌
ファルコン(あっ……くそっ…っていうか捨て牌のを切らずに持っておけば三色チャンタで確定満貫じゃねえか…)

ポポ「どう?僕の歯きれいになってる?」
ポポが大きく口を開けながらナナに聞く。
ナナ「うん…ちゃんと磨けてるよ」
ポポ「そう?ありがとう、ナナちゃんの歯は僕が見てあげるよ」
ナナ「そう?じゃあ……どぉ?」
ナナは小さく口を開ける。
ポポ「ナナちゃん、もうちょっと大きく開けてよ、よく見えないよ……」
ナナ「だって……なんか恥ずかしいんだもん……」
ポポ「だいじょうぶだって、なんにも恥ずかしくなんかないよ……」
ポポがやさしく微笑みながら言う。
ナナ「うん………これでどぉ?」
ポポ「あ…うんうん…うん、オッケー、だいじょうぶ、きれいに磨けてるよ」
ポポがナナの口の中を覗き込みながら言う。それを聞くと同時にナナは口に手を当てた。
ナナ「ポポ君…やっぱなんか変な気分になるよ……」
ポポ「そう?分かんないなあ…まあいいや、トイレいって寝よ」
ナナ「そうだね、そうしよう」

そのころ…
ルイージ「カン。」

ルイージ「ツモ。ツモリンシャンカイホー三暗刻ドラ1。ハネ満。」

ルイージ手牌
    

ツモ
サムス「あら……また?今日はついてるわね……」

ポポは女子トイレの前でナナが出てくるのを待っていた。
ポポ「ナナちゃん遅いな……………」
ナナ「おまたせ……、待った?」
ポポ「あ、ううん、大丈夫だよ、さ、寝ようか」
ポポ「うん……」
そこに足取り軽くゼルダがやってきた。いつもと違うカジュアルな服装をしている。
ゼルダ「あら、二人とも、こんばんは、もう寝るの?」
ナナ「あっ、ゼルダさん、こんばんは……」
ポポ「うん、僕らはもう寝るけど……ゼルダさんは?」
ポポがそう聞くと、ゼルダは太陽のような笑顔を見せた。
ゼルダ「うふふ………これからちょっとリンクとお出かけするのよ」
ゼルダはまるで自分が世界一幸せであるかのような笑顔をしていた。
ポポ「へー……いいなー」
ナナ「寒いからあったかい格好してきたほうがいいよ……」
ゼルダ「心配してくれてありがと♪それじゃあ二人とも、おやすみなさい」
ポポ「おやすみなさい」
ナナ「おやすみなさい…」
ゼルダは二人に笑顔で挨拶をすると軽い足取りでリンクのいる玄関に向かっていった。
ポポ「楽しそうだね……」
ナナ「うん………ふぁ〜…」
ポポ「あ、もう10時半だ…早く寝よう!」
ナナ「うん……」


ポポ「誰かいるかな………?」
ポポがドアを開けると部屋ではキノピオが横になって本を読んでいた。
キノピオ「あ…もうお休みになられますか?」
ポポ「うん、キノピオさんは……?」
キノピオ「僕はまだ…姫様が寝られる時間まで居間で待ってまることにしますよ」
キノピオはそう言うと本を手に持ち立ち上がった。
ポポ「そう……ごめんね、追い出すみたいで……」
キノピオ「いえ、いいんですよ」
ナナ「すいません……キノピオさんももう寝ちゃうわけにはいかないんですか?」
キノピオ「そうしたいんですけど、そういうわけにはいかないんですよ…………それじゃ失礼します、お休みなさい」
キノピオはそういうと部屋を出ていった。
ナナ「悪いことしちゃったかな……」
ナナが布団をしきながら小さい声で尋ねる。
ポポ「うん……ま、いいって言ってくれてたし、大丈夫じゃない?」
ナナ「うん…そうだね……」
ポポ「それじゃあ電気消すよ?」
ナナ「あ、真っ暗にはしないでね…?」
布団にくるまったナナが顔だけ出して言う。
ポポ「うん、わかってるって、ほら」
ナナ「ありがとう…私が先に寝ちゃったら暗くしていいからね…」
ポポ「わかった、それじゃあおやすみなさい」
ナナ「うん、おやすみ、今日も一日ありがとう…」
ポポ「うん、こちらこそありがとう…」

続き

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