でたらめな小説



昔々のことです。その男は雨の夜、森の中で車を走らせていました。しかし途中でハンドル操作を誤ってしまい、車を木にぶつけてしまいました。幸運にも彼は無傷でしたが、肝心の車は故障を起こしてしまい、彼は立ち往生を起こしてしまいました。
困り果てた彼があたりを見渡すと…近くに洋館がありました。その洋館の見た目はお世辞にも綺麗とは言えませんでしたが、構わず屋敷に向かいます。ドアをノックして人を呼んでみましたが、誰も来ません。いくら待っても、どんなに大きな声で叫んでも返事がありません。
彼がドアに手をかけると、カギはかかっていませんでした。洋館はどことなく不気味で、彼の進入を拒んでいるように見えましたが、雨風を防げそうな場所はこ こしかありません。覚悟を決めてドアを開けエントランスに入ると、彼は天井にこうもりに頭をつつかれながら、電気のスイッチを探し出しましたが、電球が切 れているのか、はたまた電気が届いてないのか、何度スイッチを押しても明るくなる様子はありません。仕方なく彼は持っていたライターに火をともすと、目に 入ったドアを開けました。誰かいないかな、と思ってドアを開けた彼でしたが、その小さな部屋にあったのはにあったのはただの古びたピアノ。なんだ、と思っ て部屋を出ようとした彼でしたが、なんとドアの鍵が閉まっているではありませんか!あわててドアをガチャガチャといじる彼の後ろで何かがたがたと物音がし てきました……彼がおそるおそる振り向くと、そこには鍵盤を鋭い牙に変えた真っ赤なピアノが………





ポポ「ひいいっ!ピカチュウさん、もうやめて……」
ナナ「ピカチュウさん、怖いです…………」
二人が絹を裂くような声でピカチュウの語りをさえぎった。気勢をそがれたピカチュウが足元を見ると、二人が抱き合いながらがたがたと震えていた。ピカチュ ウはその様子を見ると、思わず声を上げて笑ってしまった。隣で話を聞いていたピチューもつられて笑うと、場の空気が急速に弛緩し、もはや怪談話をする空気 ではなくなった。
ピカチュウ「ははははは!二人とも怖がりだなあ、だいたい噛みついてくるピアノなんてあるわけねーじゃん」
ポポ「だ、だって……」
ナナ「……うう……」
二人はまだ彼の足元で縮こまっていた。とても数々の危険な山々を制してきたような二人には思えないな、とピカチュウは思った。と、そのとき、部屋のドアがギイィ、と音を立てて開いた。ポポたちはびくっと互いに体をそらして叫んだ。
ポポ「うわああああああ!」
ナナ「きゃあああああぁ!」
マリオ「なっ…なんだ?どした?」
ポポ「わ、な、何だ、驚かさないでよ!ノックぐらいしてよ!」
恐怖の反動でついポポは声が荒くなる。もっとも、威勢がいいのは声だけで、体は頭を抱えてぷるぷるしているナナと一緒に地面に転がったままだったのだが。
マリオ「え?あ、ああ…わりい…ところでなにしてんだ?」
ピカチュウ「怪談大会だよ…でも二人ともたいして怖い話でもこんなになっちゃってさ、全然張り合いがなくてつまんないよ、もっと凄いのも用意してきたのにな……」
ピカチュウが肩(?)をすくめる。ピチューも「そうでチュ、二人ともだらしないでチュ」とはさむ。年下のピチューにこう言われても、二人は何も言い返せない。ナナがわずかに「だって…………怖いんだもん……」と言っただけだった。
ピカチュウ「じゃあ続けようか、その時、ピアノが……」
ポポ「お、お願い、やめて…もう、これ以上は…」
ナナ「うううっ………」
ピカチュウ「はいはい…………あ、今二人の後ろにさっきのピアノが!」
ナナ「いやああああっ!」
ポポ「ひいいいっ!」
ピカチュウ「なんつってな、冗談だよ冗談」
彼の一言で辛うじて押さえつけていた恐怖心がついに臨界点に達した二人は、同時にマリオの体にしがみついて、ぼろぼろと泣き始めた。
ポポ「やめてよ、もうやだ…ぐすっ……今夜一人でトイレとか絶対行けないよぉ……ううっ……」
ナナ「わ、私も……ううっ……マリオさん、……ぐすっ……」
マリオは二人の頭を交互に撫でながら、ピカたち二人をたしなめた。
マリオ「ははは……ほら、あんまりでたらめな事言って二人を怖がらすんじゃないぞ」
ピチュウ「え?今マリオさんなんて言ったでチュか?」
マリオ「あんまりでたらめ言って怖がらすなって……」
ピカチュウ「でたらめ!?」
ピチュー「でたらめー!?」
ピカチュウ「でたらめー!?まずは一番!」
マリオ「うるせえよ!」
ピカチュウ&ピチュー「でたらめなーひと でたらめなーひと でたらめなーひと でたらめなーひと どこにいる!でたらめなーひと でたらめなーひと でたらめなーひと でたらめなーひと どこにいる!」
マリオ「何やってんだよ!」
ピカチュウ「朝起きたときは」
ピチュー「ピッピカチュウ!」
ピカチュウ「夜寝るときは」
ピチュー「ピイカーピカア」
マリオ「意味わかんねえよ!」
ピカチュウ&ピチュー「タタタタタータタタタタタタ タタタタタータタタタタタタ!」
マリオ「終わりかよ!いい加減にしろ!」

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