マボロシの鳥/太田光

爆笑問題太田光さんの短編集です。



芸人の書いた本だけあって小説のレベル自体はプロが書いたものよりもはるかに劣ります。一言で言うと芸人としての面白さと小説としての出来の良さを一挙両得しようとしてどっちつかずになっており、読みづらいです。どの話もやや観念的なのも、とっつきにくさの原因かもしれません。



ただ、何を伝えたいのかは明確に伝わってきます。この作品で太田さんが伝えたかったことはおそらく反戦・平和主義という一種のイデオロギーです。作者の思想があまりにも作品にダイレクトに反映され過ぎているため説教臭く、受け付けられない人には本当に受け付けられないかもしれません。良くも悪くも好き嫌いが分かれる作品といえるでしょう。伝えたいことが多すぎて、若干空回りしてしまった感があります。



私は反戦・平和主義という思想も所詮は金儲けのために作られた思想の一つにしかすぎないと考えていますので、太田さんの意見には賛同できないところが多いです。



私は爆笑問題のファンではありますが、それでもあまりお勧めはできないですねぇ。むしろ田中さんに小説を書かせたらどうなるのかが気になります。猫と巨人と競馬の話だけで終わりそうですが。

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